このページではクワガタが羽化してから掘り出すまでの期間や羽化後の管理について詳しく解説しています。掘り出す時期に悩んでいる方や人工蛹室での羽化後の管理はどうしたらいいの?いつまでこのままにしておくの?という疑問や悩みを持っている方に参考になると思います。
羽化後の管理について
まずは通常の蛹室で羽化した場合について説明していきます
▲瓶の底の蛹室内のコクワガタ
【蛹室内】羽化した後の掘り出しはどうする?
羽化した後の管理方法は、通常はそのままです。羽化後のクワガタムシはボトルの蛹室内で上向いたり下向いたりしてゴゾゴゾしていると思います。羽化後1か月くらいは、カラダがしっかりしてくる、色づく、などの変化が起こっています。
▲ボトルを横にした状態の蛹室内にいるニジイロクワガタ
▲活発になってくると自分で掘り進めてくる
羽化後、堀り出しまでの期間は?いつ掘り出す?
- 自分ではい出てくるまで放置
- 約1か月後
- 3週間以上経って蛹室内で活発に動き回っている
基本はカラダが柔らかくまだしっかりとしていない時期に無理に掘り出す必要はありません。蛹室に問題が無ければそのままが1番いいと思います。
手動で掘り出すときは約1か月を目安にするといいと思います。パプアキンイロクワガタのような小型種は3週間くらいを目安にするといいと思います。状態としては良く動いている活動期に入っていることが目安になります。
蛹室に問題がある場合などは臨機応変に対応しましょう。
自力で蛹室から這い出てくる時期はクワガタの種類によっても異なります。オオクワガタなどは、放置していると、へっちゃらで3か月くらいは蛹室内でゴロ寝しています。コクワガタはのような小型種は1~2か月くらい。
ノコギリクワガタは羽化した時期にもよりますが、休眠期間に入って1年前後、蛹室から はい出てこない場合もあります。
クワガタは自分で蛹室内にいる間はゼリー(餌)を与えなくても大丈夫です。
1~3ヶ月はゼリーを与えなくても生きていることが多いです。羽化後の環境にもよりますが蛹室が壊れていなければ水分も補給できているようです。消化器官が成熟していな状態でゼリーを与えると短命になることがあります。
掘り出した場合は、水苔、濡れたティッシュ、成虫用マットなどが乾燥しないように気を付ければ大丈夫です。じっとしていることが多い場合は特にゼリーを与えなくてもいいと思います。餌が無くて元気がないわけではないので、活発な時期になるまで見守りましょう。
状態としての目安は、1か月以上たって、ケースやボトル内でよく動く、ケース内の壁をよじ登ろうとしているときはゼリーを与えてあげるタイミングだと思います。
※ゼリーを食べ始めると「後食」と呼び、消化器官が成熟した状態のクワガタということになります。繁殖能力としての成熟はもう少し後です。
天地逆、横向きにしたボトル内の蛹室の場合
▲ボトルを天地逆にした場合の蛹室内にいるニジイロクワガタ
ボトルを天地逆にした場合や、横にしている場合は、手動で掘り出してあげる方がいいと思います。1カ月以上たって自分ではい出てくる成虫もいますが、どれも上に向かってはい出てきます。
なので天井がボトルの底面や壁面の場合は、自力ではい出ることが出来ません。ボトルを脚でガジガジしている場合は本当は出たくてたまらないのかもしれませんね。
掘り出し後の管理についてはこの後の項目の人口蛹室で羽化した場合の管理方法をご覧ください。
【人工蛹室内】羽化した後の管理方法は?
人口蛹室で羽化させた場合は、いつここから移動させてあげればいいの?という疑問がわいてきます。既に掘り出された状態に似ているので悩みますね。
基本的には通常の蛹室と同じように1か月くらいはそのまま見守ってあげるのが良いです。乾燥、通気には気をつけましょう。
人工蛹室がボロボロになってきたら、動き回っている証拠なので、移動させることを考えましょう。特に人口蛹室をかじり始めたり、いつも蓋に向かって動き始めているときは移動させた方が良いです。脚でひっかく くらいはそんなに心配する必要はありません。
羽化後の成虫管理は個室に移す
1か月未満の場合やゼリーを食べ始めるまでの期間は以下の方法を参考にしてください。
濡れたティッシュで蛹室のような空間を作る
活動期に入るとティッシュがボロボロになってきます。そうなると成虫管理マットに移してあげるといいと思います。ティッシュでの飼育ケースは主に臨時用です。長い期間入れておくためのものではないので注意してね。
水苔ケース・ボトルで管理する
水苔のケースやボトルは安心するようです。このまま繁殖までこの飼育ケースを使用してもいいと思います。販売されているクワガタもこの方法で管理されていることが多いです。
▲ちょっと見えにくいけど羽化後1カ月のノコギリクワガタ♀
▲水苔は水分を保つ保水効果もあるので飼育素材としては◎です。害虫も湧きにくいです。水苔を使用する前にレンチンすると害虫がいた場合でも駆除できます。レンチンするときは乾燥状態ではなく湿らせてから行うように!(レンジは水分に反応します)。写真は500mlのボトルです。
水苔を使ってみる
▲ホームセンターなどで売られている水苔。安価です。水に浸したり、流水で簡単に保水できます。
水を含ませてギュッと絞ってプリンカップに入れます。
最終的には成虫マット、産卵セットのような飼育ケースで管理
▲オオクワガタのペア(針葉樹マット・ヤシガラマット)
後食後3カ月もたつとブリードできる個体も出てきます。とくにパプアキンイロクワガタなどは早いです。
以上、今回はクワガタ 人工蛹室 羽化後の管理や掘り出し時期などについての一例を説明しました!参考になれば幸いです♪
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