パプアキンイロクワガタ繁殖に挑戦!前編~ペアリングと産卵セットの作り方~

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パプキンの繁殖ってそれほど難しくはないのですが、繁殖には準備や段取りが大切です。やり方は色々あると思いますが、今回は初めての方にも挑戦しやすい方法を、できるだけわかりやすくお伝えしていこうと思っています。

かわいいパプアキンイロクワガタの仲良しペア
目次

全体の流れ

飼育過程同時に準備するべきこと
ペアリング産卵セットに必要な物を揃える
     ↓  1週間
メスを取り出し休ませる産卵ケースにマット堅詰め
     ↓  1週間
産卵セットにメスを入れて産卵開始ゼリーは切らさないように
     ↓  1か月
メスを取り出し・産卵セットは触らずそのまま待つ割出しの道具等の準備
     ↓  1~2か月
割出して90㏄プリンカップに幼虫を1匹ずつ移す200㏄のプリンカップに幼虫用マットを詰めて準備
     ↓  1週間
90㏄⇒200㏄のプリンカップに移す時々霧吹き・そっと見守る
     ↓  2~3カ月
マット交換(必要に応じて)できるだけ触らずにそっと見守る
     ↓  羽化まで数か月
羽化後、約1カ月で成虫用飼育ケースへ成虫用飼育ケース、エサを用意
パプアキンイロクワガタ繁殖の流れ

ちなみに、うちでは①~⑧までにかかった期間は半年~10カ月くらいでした。

  • 1年前、11月中旬にペアリングした子どもたちは翌年の5/7~8/15に羽化(22頭)
  • 2年前、9月中旬にペアリングした子どもたちは翌年の5/24~7/5に羽化(14頭)

今回は前編として①~④までの内容となります。

①スタート

ペアリング

では早速ペアリングから始めましょう!今回はいきなり親を産卵セットに入れるのではなく、ひとまず成虫用のマットを敷いた小さめのケース内で数日間オスとメスを同居させます。(羽化後1か月以上経ち、エサをしっかり食べるようになっていればペアリングは可能です。)

ペアリング中のパプアキンイロクワガタ
パプアキンイロクワガタのペア

準備するもの

  • 飼育ケース 小 
  • 成虫用マット
  • 木片や枝など
  • エサ

手順

小さい飼育ケースを用意し、成虫用マットを浅く(メスが完全に隠れてしまわない程度に)敷き、足場になる木片や枝などとエサを入れて1日~7日程度同居させます。相性の良し悪しがあるので様子をみながら日数は調整してください。

わざわざ新しいケースを用意しなくても、現在飼育中のケースや家にあるものを利用してオスメスを同居させれば良いと思います。ただしケースが大きすぎるとメスが逃げ回ってうまくいかないので、小さいものを。プリンカップなどを利用する人もいます。

産卵セットに必要なものを揃える

再発酵の熱を取るため、産卵マットの準備には1週間ほどかかります。ペアリングと同時に準備を始めましょう!

準備するもの

  • 飼育ケース 中または小サイズ(3ℓ程度のもの)
  • 産卵用マット「産卵1番」 5ℓ
  • たらい (洗浄殺菌しておく)
  • ビニール手袋
  • プレス用のすりこぎ棒や空き瓶など
  • 新聞紙
  • 落ち葉やヤシガラチップなど

②1週間経ったら

メスを取り出し産卵に備える

ペアリングが終わったら、メスを単独飼育に戻して産卵に備え休ませます。この1週間はできれば高タンパクのゼリーなどを与えてしっかりと栄養補給してもらいましょう。

産卵ケースにマットを堅詰めする

ではその間に産卵セットを作りましょう!飼育ケースに産卵専用のマットを堅く詰めて卵を産んでもらう場所を作っていきます。

産卵マットは卵を守り孵化した幼虫が食べるエサにもなります。カビや雑菌が繁殖しないように、道具は全て洗浄殺菌して清潔な状態で使用してください。産卵マットも素手では触らず、必ず使い捨てのビニール手袋などを使って扱ってください。

準備するもの(再掲)

  • 飼育ケース 中または小サイズ(今回は3.5ℓのものを使用)
  • 産卵用マット「産卵1番」 5ℓ
  • 水 300㏄
  • たらい (洗浄殺菌しておく)
  • ビニール手袋
  • プレス用のすりこぎ棒や空き瓶など
  • 新聞紙
  • 落ち葉やヤシガラチップなど

手順

  • 産卵用マット「産卵1番」をたらいの中で加水していきます。雑菌が入らないようビニール手袋を着用して、少しずつ水を加えながら(マット5ℓに対して約300㏄)よく混ぜます。均一になるまでしっかりと!
  • ギュッと握ってすぐに崩れない程度にしっとりすればOK
  • すりこぎ棒などでプレスしながらガチガチに詰めていきます。(注意 ケースの底に脚が付いているものはプレスした時に割れてしまうので、脚の間に新聞紙などを厚めに敷き込んで支えてあげると良いです!)
  • 角や隅っこは指先を使って丁寧にプレスしながら、ケースの7割くらいまでガチガチに詰めましょう。残り2割はふんわり詰めます。
  • 最後にメスの転倒防止のために、落ち葉やヤシガラチップを置いて、軽く霧吹きをして完成です。
  • フタをして暗い所に1週間ほど置いておきます。

加水することで再発酵して熱を持つことがあります。すぐにメスを入れるのではなく、この熱が冷めるまで暗い所に約1週間ほど置いておきましょう。フタに水滴が付くようであれば、新聞紙を1枚はさんでおくと良いです。

産卵マットに水を加えて混ぜているところ

水を加えてよ~く混ぜます!

加水した産卵マットをすりこぎ棒でプレスしながら堅く詰めていく

プレスしながら少しずつ詰めていきます

ケースの9割くらいで詰め終わり、産卵セットが完成したところ

こんな感じで完成です!ケースの約9割くらいにマットが詰まった状態になります。(結構ずっしりとして重たいです)

③さらに1週間経ったら

メスを産卵セットに入れ産卵させる

産卵マットが熱を持っていないことを確認したら、いよいよメスを入れます。エサも忘れずに!これから約1カ月の間、産卵マットの中に潜り頑張って産卵してくれるはずです。暗く涼しいところに置いてそっと見守りましょう。

産卵には体力を使います。エサは高タンパクゼリーなど栄養価の高いものを切らさないようにしてあげてください。

産卵セットに入ったメスのパプアキンイロクワガタ

メスがいつまでもマット上でウロウロして潜っていかないことがあります。数日は待ってあげたら良いと思いますが、何週間も産卵しないとなると、何か理由があるのかもしれません。産卵セットが気に入らないのか?ペアリングがうまくいっていないのか?メスが弱っているのか?などなど…そんな時は①からやり直したほうが良いかもしれません。

④1カ月経ったら

メスを取り出す

ケースの底や角のあたりに卵が見えますか?メスが順調に産卵しているようなら1カ月くらいで産卵セットから出します。無理にほじくり出すのではなく、エサを食べに上がってきている時にそっと捕まえて出してあげましょう。

産卵セットは触らずそのまま置いておきます。中の卵が孵化して幼虫がある程度育つまで割り出しはしない方がいいです。幼虫たちが育ち、元気に動いているカワイイ姿を見守りながら…1~2カ月そのまま待ちましょう。

割出し道具等の準備

割出しは1、2カ月後ですが、慌てないために必要な道具を準備しておきましょう。

割出しまでに準備するもの

  • プリンカップ(90㏄) 30個くらい 
  • たらい (洗浄殺菌しておく)
  • ビニール手袋
  • 幼虫を一時的に入れておく仕切り付きのトレー(製氷皿やお菓子のトレーなど)
  • 幼虫をすくうためのスプーン
  • ヒラタノコ1番 5~10ℓ (幼虫育成用のマット)

前編は以上となります。後編は幼虫の割出しという大仕事からです~お楽しみに!

前編まとめ

いかがでしたか?たくさん卵を産んでくれたでしょうか?パプアキンイロクワガタの繁殖はそれほど難易度が高くないので、ぜひ挑戦してみてください。大型を狙うとか、レアカラーを生み出したいとかでなければ、コストもそれほどかけずに楽しむことができます。

こちらの記事も是非参考にしてみてください ≫≫≫ パプアキンイロクワガタの産卵セット作成例

最後まで読んで頂きありがとうございます。これからもクワガタ飼育楽しんでいきましょう!

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この記事を書いた人

あけみんです!クワガタ飼育の様子を随時お届けしています!初心者にもわかりやすく書いています。よろしくお願いします!

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