色々なパターンのクワガタ用 簡易温室紹介!自作の簡易温室をつくりました!これから温室を作る方は参考にしてみてください。発泡スチロール、スタイロフォーム、アルミシート、パネルヒーターなどを使用しています。クワガタ用温室にサーモスタットは必要かどうか?その判断基準は?などの考察も書いていますので是非読んでみてください。
色々なパターンのクワガタ用 簡易温室紹介!
室温が20℃を下回るようになってくるとクワガタの寒さ対策をしなければなりませんね。たくさん飼っている場合、エアコンが一番簡単かもしれませんが、うちではクワガタの種類も多く、成長度合いも(成虫、休眠中成虫、幼虫、産卵中など)色々なので、色々なタイプの温室を用意することにしました。
ご自身の飼育環境や飼育している個体の種類、成長過程、数量に応じて参考にしてみてください。
現状はこの状態です♪
種類ごとにスチールラックにクワガタの幼虫、成虫が並んでいます。
①発泡スチロール箱+アルミシートの簡易温室
とっても簡単なパターンです。発泡スチロールの箱の内側にアルミシートを貼っているだけです。
この温室が向いている飼育
- 少量の成虫
- 成長途中の菌糸瓶など
庫内温度は 20℃~25℃(外気温の影響を受けやすい)
室内(外気)温度は 15~19℃
②スチールラック+プラダンの簡易温室
- スチールラック(もともとの棚)
- プラダン
- 養生テープ
スチールラックのまわりをプラダンで囲って、養生テープで止めていくだけです。
完成!ヒーターを使わず外気から守るための囲いをしただけの簡易温室です。観葉植物などでよくあるパターンの温室です♪室内温度が下がりにくい部屋などで便利です。室内温度が15度を下回らない地域や部屋の場合はこれでも大丈夫なクワガタムシが多いです。成長途中や昼行性の外国産のクワガタなどはピンポイントでヒーターを敷いてあげるといいと思います。
庫内温度は 17~19℃
室内(外気)温度は 15~19℃
③プラダン+アルミシート+ヒーター 簡易温室
先ほどのプラダン囲い温室の内側に、アルミシートでさらに保温効果を上げて、ヒーターを設置したタイプの温室
中が見えません…ので↓
中の様子が確認しやすいように窓を設置、テープタイプの磁石を活用して開閉が出来るようにしています。
昼行性のクワガタムシ(成虫)の場合は日中の光はあった方が良いです。
庫内温度は 17~20℃
室内(外気)温度は 15~19℃
④スタイロフォーム+ヒーター 簡易温室
断熱材スタイロフォームをスチールラックの棚の内側全面に貼り付けて、薄型ヒーターを入れた今年一番の力作です。
すのこの下にヒーターを設置
▲「マルチパネルヒーター」床下用PTC(自己温度制御)パネルヒーターです。
温度計はフタを開閉せずに確認できるよう外側にデジタル温度計を設置
温度感知部分はヒーターから遠いところに設置しました。
▲25℃前後を常にキープしています。この温室の内径(約)は、高さ20㎝ 、横幅85㎝、奥行き40㎝です。500mlのボトルが2段で入るくらいの高さです。パネルヒーターの温度設定は「M 35℃」に設定。これでサーモスタットなしで運用できています。設定温度を「L 45℃」にすると30℃くらいまで上がるので「M」にしています。
庫内温度は 25℃前後
室内(外気)温度は 15~19℃
中の様子を確認するためここにも窓を設置!外気の影響を受けないように、アクリルの透明下敷きを中と外から2重にして貼っています。スタイロフォーム3㎝の厚みの部分は空洞になっています。
カーテン付き。日中は開けて夜は閉めています。
フタは外れやすいので、開けた時はチェーンで固定。これで開けたまま、ボトルやケースを両手で出し入れできるようになります。
すき間風が入らないように、フタを磁石とテープを使ってしっかり押さえています。
温室にサーモ―スタットは必要か必要ないか?その判断基準は?
サーモスタットが必要な理由・必要なときとは?
サーモスタットの機能をよく把握しておかないと必要がないのに購入して設置している方がいますので注意が必要です。
YouTube等でサーモスタットを使用している動画をよく見かけますが必要ないのでは?と感じる場合も多々あります。
サーモスタットは、温度が上がり過ぎた場合に、ヒーターの電源供給を断つ(OFFにする)働きがあるものです。
温度を下げる冷却機能はありません。
たとえば、25度に設定した場合、25℃を超え始めると自動でヒーターの電源供給を断ちOFFになります。ヒーターが温めようとしないので自然と気温に近づきます。
下がり過ぎて25℃を下回ると再度ヒーターに電源供給を始めてONになります。
注意点
希望する設定温度にならない温室の場合はサーモスタットは必要ありません。切るタイミングがないからです。
ヒーターの容量に比べて温室が広い場合がこれにあたります。極端に言えばリビングでヒーターにつないだサーモスタットを使用しているようなものです。虫に使うヒーターに部屋全体を温めるパワーは無いので、設定温度になることはありません。部屋が寒い場合は寒いままでサーモスタットは設定温度に達しないのでヒーターの電源を切ることなく、ヒーターは稼働を続けます。サーモスタットの意味がありません。
あとマルチパネルヒーターのように床下用PTC(自己温度制御)のヒーターはヒーター自ら設定温度に対してON・OFFを行います。サーモスタットが設定温度に達していないと思って電源を供給し続けてもヒーターが表面温度などを基準に自分でOFFにします(このときサーモスタットはONになったままです)
サーモスタットが必要なのはヒーターが設定温度を超えるくらい温める能力がある場合です。これはヒーターの大きさや容量にもよりますが、温室の広さも関係しています。菌糸瓶2本くらいしか入らない発泡スチロールの箱にヒーターを設置した場合は、温度が上がりすぎる可能性が高いです。この場合は設定温度に達したら電源が切れるサーモスタットは有効です。
ただ、そんな狭い(小さい)箱であればふたを開けたままにしておいた方がいいかもしれません。PTC式のヒーターであればヒーターのみでON・OFFの制御をしてくれます。
参考になれば幸いです。
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